対して、事業に融資することを想定し、債権者側の権利を保障した出資法は、そもそも出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律となっており、「金銭の貸付けを行う者が業として金銭の貸付けを行う場合」に、年29.2%(うるう年には年29.28%。1日当たり0.08%。)を超える割合による利息の契約をしたときは、「5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」と定められています。この、年29.2%を個人の融資にも適用しているのが、現在の消費者金融です。
金利上限が引き下げられることは、多くの意味では歓迎すべきことです。かつて、未だ日本が戦後復興の真っ只中にあった昭和29年に制定された法律であり、事業を起こしても潰れてしまうことなどが多く、債権者側の権利を守る上で重要な法律だったのです。ただ、今の状況は違います。これを現代での、個人と企業間での契約に転用することは、永らく議論のされるところでした。
これを20%に引き下げるというルールは、これからの消費者金融、キャッシングのあり方に大いに関わってきます。以前は借りる側の責任だけでしたが、今後は貸す側にも責任が及ぶことになったためキャッシングの審査が厳しくなるのは当然と言えるのです。つまり、借りやすさがメリットであった部分が損なわれるということです。
キャッシング会社は新たな貸し出しが出来なくなるための防衛策として、店舗閉鎖、合併、リストラなど縮小に向かっています。また経営環境の悪化をにらみ、各社とも審査を厳しくして焦げ付きリスクが低い融資にシフトしています。楽な人は喜ぶでしょうが、苦しい人はどんどん苦しくなります。行き場をなくした消費者金融利用者は法外な利息を要求する「ヤミ金融」に流れるとも言われており、諸手を挙げて歓迎すべき自体とも言われています。